エネルギー政策

鳩山元首相のイラン訪問

Posted by hsaitoh on 4月 06, 2012
活動報告 / No Comments

民主党の鳩山元首相がイランを訪問し、アフマディネジャド大統領らと会い、核開発問題について「意見交換」する予定と報道されています。

御本人は「個人の立場」を強調しているそうですが、彼は日本の「総理大臣経験者」であり、現職の「民主党外交担当最高顧問」です。

彼は日本国の代表として、そして政府与党の要人として、イランに行く、というのが国際的な常識です。

野田首相も昨日の参院予算委で「微妙なタイミング」と懸念を示し、藤村官房長官も訪問を取りやめるよう要請していることを会見で表明しています。

民主党の皆様に心からのお願いです。日本の国益が損なわれます。ただちに鳩山元首相のイラン訪問を止めて下さい。

鳩山元首相のパーソナリティは、政治にはもともと不向きと思いますが、外交にはもっとも不向きです。「最後に会った人の話をそのまま自分の意見にする」ところや、「相手の話を都合の良いように解釈する」ところ、「相手の好意を得ようと、その場で思いつきの発言をする」ところ、「前言を撤回することにためらいがない」ところなど、既に国民の多くが目撃してきています。

イランの核開発問題は、極めて複雑です。イラン一国、ましてやそこに日本国の人間が飛んだところで、解決できるレベルの問題ではありません。

「周辺国に核装備をさせない」ことを国是とするイスラエルの国防戦略との関係で、イランは核武装準備を進めているのであって(これは両国いずれが正しいかという次元の話ではありません。)、別に「友愛精神」の欠如、という問題ではないのです。

イラン・アフマディネジャド大統領は、そうした状況を前提として、対米関係の一カードとして、鳩山元総理を招請しているものと思います。

そしてこのままイランを訪問し、同大統領に面会すれば、鳩山氏は日イラン関係の友好を強調し、米国と距離を置くような趣旨の会見を行うおそれがあります。

これは極めて危険です。

アメリカは現在、イラン中央銀行と決済関係を持つ国内外のすべての金融機関を原則として制裁対象としていて、日本の金融機関は、対中東原油依存度の高さなどから、アメリカとの交渉の結果、制裁対象から外されているのです。

これがもしアメリカの対日姿勢が硬化し、制裁対象となる場合、日本は全原発が停止している状態で、原油輸入が著しく阻害されることになります。1次・2次のオイルショックを上回る石油危機が訪れる可能性すらあります。

もう一度、民主党の皆様に心からのお願いです。ただちに鳩山元首相のイラン訪問を止めて下さい。損なわれる国益は、普天間や尖閣の失敗に勝るとも劣らないものになる懸念があります。

Tags: ,

再生可能エネルギーについて(2)

Posted by hsaitoh on 2月 10, 2012
活動報告 / No Comments

再生可能エネルギーとしての間伐材の薪(まき)としての利用について、つい先日論じたところですが(http://www.saitoh-hiroaki.jp/blog/?p=632)、薪ストーブは旧来型のストーブだけでなく、暖炉をイメージした最新のものもあります。炎が見えると、視覚的に暖かく感じるだけでなく、遠赤外線効果で汗ばむくらい温まります。

ペレットを利用するストーブもありますが、ここに画像で紹介しているのは、薪をそのまま使えるタイプです。

今年は冷え込みが厳しいため、薪の需要が高く、扱っている方にお話しを伺ったところ、薪の在庫がかなり少ないそうです。

Tags: ,

再生可能エネルギーと環境保全について

Posted by hsaitoh on 2月 09, 2012
活動報告 / No Comments

CO2排出や福島原発事故を受けて、再生可能エネルギーが注目されています。

再生可能エネルギーとは、使用しても補充されることにより、将来にわたって使い続けることのできるエネルギーのことで、太陽光、風力、波力、地熱などの自然エネルギーのほか、バイオマス(動植物に由来する有機物)も該当します。

対義語は、枯渇性エネルギーで、掘りつくせば終わりの石油や石炭、原子力(ウラン)などがこれに該当します。

この再生可能エネルギーについて、提言したいことがあります。それは、太陽光発電や風力発電にばかり注目が集まっていますが、バイオマス、特に国産材の利用にもっと着目すべきではないか、ということです。

理由は、環境問題といえばCO2の総排出量などの大きい話に目が行きがちですが、足元を見てみますと、日本の地方で人間の手が入っていない手つかずの自然はほとんどありません。

そのため良い環境を維持しようと思えば、人間が手を加え続けなければなりません。

わが国の森林の多くが戦後の植林によりヒノキ、スギなどの針葉樹の単相林になっています。単相林は、同一の樹種のみからなるために、産業利用には良いのですが、多様性に乏しく、水をたくわえる能力が低いため災害を起こしやすく、実りも乏しいため動植物を育てることができないなどの問題があります。

これらの森林の多くが、間伐が必要な時期に来ています。

しかし国産材の価格が低迷しており、木を育てても採算が取れないため、間伐は補助金などの施策の対象とならないところでは、私有林ではほとんど行われておらず、国有林でも間伐の予算がようやくつき始めたところです。間伐を推進し山の環境を守り、災害を防止するため、国産材のバイオマスとしての利用を促進すべきです。

国産材を使用すべきと主張する理由はもうひとつあります。それは、国産材の間伐が活性化すれば、森林が所在する中山間地で、新たな雇用が生まれることです。かつては伐採業務は極めて危険な作業で、また熟練の技を要する仕事でしたが、現在は重機を導入すれば、若者でも安全に作業をすることができます。

中山間地に雇用が生まれれば、山だけでなく、現在担い手が高齢化している中山間地の水田の担い手も、兼業という形で生まれてくると思います。河川の上流で間伐により山が保全され、水田が維持されることにより川上の保水力が回復すれば、下流で水害が発生する可能性は格段に低くなります。

将来的には、材木を搬出しやすい傾斜が緩やかな森林(私有林に多い)は間伐して良い材木を育成し、搬出が困難な急峻な地形の森林(国有林に多い)は災害が起きないよう帯状に皆伐(すべての樹木を伐採すること)を繰り返し、長期的に日本古来の落葉樹林に戻すべきと思います。

そしてバイオマスとしての間伐材の使い道ですが、当面は薪ストーブなどの燃料とするのが現実的と思います。将来的には、ビニルハウスや事業所全体を温めるための大型ストーブなどが開発されるよう、国有林の間伐材を安価又は無料で供給し、政策的に薪利用を促進すべきです。

また灯油代に悩まされていると伝えられる被災地の仮設住宅にも、薪ストーブと薪の供給を増やすべきと考えます。

薪の利用によっても、石油消費を抑えることもできます。太陽光や風力発電も重要ですが、中山間地の環境保全につながるバイオマスの利用も促進すべきではないでしょうか。

Tags: ,